公務員の病気休暇と診断書の内容を徹底解説!給与や復帰のルール

公務員の病気休暇と診断書の内容を徹底解説!給与や復帰のルール

公務員として働いていると、心身の調子を崩してどうしても休養が必要になる場面がありますよね。そんなとき、真っ先に検討するのが病気休暇ですが、いざ取得しようとすると公務員の病気休暇では診断書の内容に何を書けばいいのか、あるいはどの程度の期間なら診断書なしで休めるのかといった疑問が次々と湧いてくるかなと思います。

特に、初めて病気休暇を利用する場合、休み中の給料やボーナスのカット、さらには復帰するときの診断書の作成など、手続きのハードルが高く感じられて不安になることもあるかもしれません。

私自身、役所の現場を見てきた経験から、制度の厳格さや周囲への視線を気にしてしまう気持ちは痛いほどよく分かります。

この記事では、公務員が病気休暇を取得する際に知っておきたい診断書の内容や提出のタイミング、そしてメンタル不調などで長期化した場合の経済的な影響について、実務的な視点から深掘りして解説します。

この記事を読むことで、制度の全体像が分かり、今の不安を解消して適切なステップを踏めるようになるはずです。

なお、正確な運用は所属する自治体の条例や規則によって異なるため、最終的な判断は職場の服務規程を確認し、人事担当者に相談してくださいね。

  • 公務員が病気休暇を取得できる条件と対象となる疾患の範囲
  • 診断書に必ず記載されるべき項目と行政側がチェックする重要キーワード
  • 休暇取得による給与やボーナスの減額、キャリアへの影響といったリアルなデメリット
  • 職場復帰をスムーズに進めるための復帰用診断書の書き方と注意点
目次

【公務員】病気休暇の手続きと診断書の内容に関する基本ルール

【公務員】病気休暇の手続きと診断書の内容に関する基本ルール

公務員の病気休暇は、民間企業の有給休暇とは異なり、非常に厳格な「書面主義」で運用されています。原資が税金である以上、なぜ休むのか、どのくらいの期間が必要なのかを客観的に証明しなければなりません。その核心となるのが診断書です。ここでは、休暇取得の入り口となる基本的なルールについて詳しく見ていきましょう。

公務員の病気休暇はどんなときにとれる?

公務員の病気休暇は、負傷や疾病のために療養が必要で、勤務することが困難であると認められる場合に取得できます。具体的には、風邪やインフルエンザなどの急性疾患から、骨折などの外傷、さらには適応障害やうつ病といったメンタルヘルス不全まで、医師が「休養が必要」と判断したものが対象となります。

対象となる具体的なケース

基本的には「職務に従事することができない状態」であることが条件です。例えば、以下のようなケースが一般的ですね。

  • 入院を伴う手術やその後の療養
  • 感染症(インフルエンザ等)による出勤停止
  • メンタル不調による自宅安静
  • 不妊治療に伴う体調不良(自治体により独自の規定がある場合も多いです)

ただし、単に通院が必要というだけでは、全日の病気休暇として認められないこともあります。その場合は、時間単位の年次有給休暇などを組み合わせて対応するのが一般的です。

病気休暇の診断書にはどんなことが書いてありますか?

病気休暇の診断書にはどんなことが書いてありますか?

医師に作成してもらう診断書には、人事担当者が「この職員を休ませる正当な理由があるか」を判断するための重要な情報が盛り込まれます。公務員の病気休暇において、診断書に記載される内容は主に以下の通りです。

診断書の主な記載項目

  • 傷病名
    具体的な病名。精神疾患の場合は「抑うつ状態」などの表現も一般的です。
  • 加療期間
    「〇月〇日から〇日間」といった具体的な休養の目安。
  • 労務不能の判断
    「就労は困難であり、自宅療養を要する」といった一文。
  • 特記事項
    必要に応じて、リハビリの必要性や環境調整への意見。

この中で特に重要なのが「期間」と「労務不能」の文言です。これらが曖昧だと、人事担当者から詳細な説明を求められたり、再提出を指示されたりすることもあります。

診断書の提出が必要となる具体的な期間やタイミング

病気休暇を取るからといって、常に初日から診断書が必要なわけではありません。行政運営の効率化と職員の負担軽減のため、短期の休みについては省略規定が設けられています。

一般的には、「連続して8日以上(週休日を除く場合は7日以上)」の休みとなる場合に診断書の提出が義務付けられることが多いです。逆に言えば、3日程度の風邪であれば、診断書なしで承認されるケースがほとんどですね。

ただし、1ヶ月の間に断続的に4日以上の病気休暇を取るような場合は、たとえ1日単位の休みであっても診断書を求められる「頻回取得」のチェックルールが存在することもあります。

このあたりの細かな運用は、各自治体の「勤務時間条例」や運用指針に詳しく定められています。

診断書に記載される加療期間や労務不能の文言が持つ意味

診断書に記載される加療期間や労務不能の文言が持つ意味

診断書に書かれた文言は、行政手続き上、非常に重い意味を持ちます。特に「加療」と「経過観察」では、受け止められ方が全く異なります。

「加療」と「経過観察」の違い

医師が診断書に「加療を要する」と書いた場合、それは「積極的に治療や安静が必要な状態」を指し、病気休暇の強力な根拠になります。

一方で「経過観察を要する」という書き方だと、人事担当者は「通院は必要だが、仕事はできるのではないか?」と解釈する余地が生まれてしまいます。確実に休みが必要な状況であれば、医師に対して「仕事ができない状態であることを明記してください」と伝えることが大切です。

病気休暇を診断書なしで取得できる条件

先ほど触れたように、公務員が病気休暇を診断書なしで取得できるのは、短期間の療養に限られます。多くの自治体で採用されている「7日以内」というルールですが、これには「証拠が全く不要」という意味ではありません。

診断書が不要な期間であっても、多くの職場では「受診したことがわかる書類(領収書や薬の説明書など)」の提示を求められます。

また、診断書の文書料(3,000円〜5,000円程度)は自己負担になるため、あえて短期間の休みを繰り返して診断書料を浮かそうとする人もたまにいますが、前述の「通算4日ルール」などで結局診断書が必要になるパターンが多いので注意しましょう。

(出典:人事院『職員の勤務時間、休日及び休暇(第15条関係)』)

【公務員】病気休暇における診断書の内容と経済的な影響

【公務員】病気休暇における診断書の内容と経済的な影響

病気休暇の内容が正しく受理されたとしても、次に気になるのはお金やキャリアへの影響ですよね。公務員の身分保障は強力ですが、休みが長引くにつれて「給与の壁」が立ちはだかります。ここでは、長期療養に入った際の現実的なリスクについて解説します。

病気休暇のデメリットとキャリアへの影響

病気休暇のデメリットとキャリアへの影響

病気休暇を取ること自体は権利ですが、現実的にはいくつかのデメリットが存在します。特に以下の3点は、後になって「知らなかった」では済まない重要なポイントです。

1. ボーナス(期末・勤勉手当)の減額

月々の給料は90日間まで全額出ますが、ボーナスは別です。ボーナスは「実際に勤務した期間」に応じて計算されるため、病気休暇で休んだ期間分は、支給割合がガッツリ削られます。特に基準日(6月1日、12月1日)をまたいで休んでいる場合は、数十万円単位で手取りが減ることも珍しくありません。

2. 昇給や退職金への影響

長期の休みは勤務実績として評価されないため、毎年の昇給(号給の上がり幅)が抑えられることがあります。また、退職金の計算においても、休職期間は勤続年数から除算されることが多いため、将来受け取る金額が目減りするリスクがあります。

3. 人事評価と異動への影響

制度上、病気休暇を理由に不当な扱いを受けることはありませんが、現実的には「責任の重いポスト」や「希望の部署」への異動が、健康状態を理由に見送られるケースはあります。まずはしっかり治すことが先決ですが、こうした側面があることは頭の片隅に置いておくべきかもしれません。

療養中に注意したい行動制限のルール

療養中に注意したい行動制限のルール

病気休暇中は「職務専念義務」が免除されている状態ですが、それはあくまで「療養に専念すること」が条件です。そのため、病気休暇中は行動制限という目に見えない縛りが発生します。

療養中のNG行動例

  • SNSなどで派手な外出や旅行の様子をアップする
  • 副業やアルバイトを行う(これは即、懲戒処分の対象です)
  • パチンコや競馬などのギャンブルに頻繁に通う

基本的には「その行動は治療に必要なのか?」という視点で見られます。例えばメンタル不調で「散歩」や「リフレッシュのための外出」を医師に勧められている場合は問題ありませんが、第三者から見て「元気に遊んでいる」と思われるような行動は、思わぬ通報やトラブルを招く可能性があります。

90日経過後の病気休職への移行と給料・ボーナスの変化

90日経過後の病気休職への移行と給料・ボーナスの変化

病気休暇の最大の節目は「90日」です。この期間を過ぎても復帰できない場合、身分は「休暇」から「休職」へと切り替わります。これに伴い、収入面は劇的に変化します。

フェーズ期間の目安給与支給率(基本給)ボーナス
病気休暇開始〜90日100%勤務期間分のみ支給
病気休職(前期)91日〜1年80%大幅カット
病気休職(後期)1年超〜3年0%(無給)支給なし

休職2年目からは役所からの給料がゼロになります。この期間は共済組合から「傷病手当金」として給与の約2/3が支給されますが、住民税や社会保険料の自己負担分を差し引くと、手元に残るお金はかなり心細くなります。

経済的な不安がストレスになっては本末転倒ですので、貯蓄の確認や共済の貸付制度なども調べておくと安心です。

病気休暇から復帰|診断書の作成で気をつけるべきポイント

病気休暇から復帰|診断書の作成で気をつけるべきポイント

体調が回復し、いざ職場に戻ろうとするときにも再び診断書が必要になります。これを「復職診断書」と呼びますが、実は休むときよりも作成の難易度が高いです。

復職に求められる「完全な遂行能力」

公務員の復職において、医師の診断書には「以前と同じ業務を、通常通りの勤務時間で、安全に遂行できる状態である」という趣旨の記述が求められます。主治医が「まずは半日からなら可能」と書いても、人事側が「フルタイムで働けないなら復職とは認めない」と判断するケースも少なくありません。

最近では「試し出勤」や「リワーク支援」をステップとして踏む自治体も増えていますが、最終的な「完全復帰」の判断には、主治医の診断書に加えて、産業医による厳しい面談をパスする必要があります。

焦って復帰して再発するのが最もリスクが高いため、診断書の内容については医師とじっくり相談することが大切です。

万が一の不正取得や診断書の偽造が招く重い処分

どんなに辛くても、絶対にやってはいけないのが診断書の改ざんや偽造です。公務員の世界では、診断書の偽造は「虚偽報告」や「公金搾取(給与の不正受給)」とみなされ、極めて重い処分が下されます。

過去には、診断書の日付を書き換えて数日間休みを水増しした職員が、発覚後に「懲戒免職(クビ)」になった事例もあります。

公務員にとって免職は、これまでのキャリアも、将来の退職金も、すべてを失うことを意味します。発覚のルートは意外と単純で、人事担当者が医療機関に文書の真偽を確認するだけでバレてしまいます。どんな事情があっても、誠実な手続きを心がけてください。

公務員の病気休暇や診断書の内容を正しく知る(まとめ)

公務員の病気休暇や診断書の内容について、手続きからお金の話、そして復帰のルールまで詳しく見てきました。

改めて整理すると、公務員の制度は非常に手厚い一方で、その運用は診断書の文言一つで決まるほど厳格です。特に「90日の壁」や、復職時の診断書に求められる要件については、知らないと後で困る重要なポイントかなと思います。

もし今、体調を崩してこの記事を読んでいるのなら、まずは制度を正しく理解し、医師に自分の状況をしっかり伝えることから始めてみてください。

公務員は「全体の奉仕者」ですが、あなた自身の健康が損なわれては元も子もありません。制度を正しく活用することは、決して恥ずかしいことでも、わがままなことでもありません。

まずはゆっくり休んで、心身を整えることを最優先にしてくださいね。そして、少し余裕が出てきたら、これからの働き方やキャリアについて考えてみるのもいいかもしれません。この記事が、あなたの不安を少しでも和らげる一助になれば幸いです。

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