公務員が病気休暇中に旅行はOK?バレるリスクや処分事例を解説

公務員が病気休暇中に旅行はOK?バレるリスクや処分事例を解説

公務員が病気休暇中に旅行へ行くことはできるのか、気になっている方は多いかもしれませんね。体調を崩して休んでいるけれど、リフレッシュのために遠出したい、あるいは海外へ行きたいという気持ちも分からなくはありません。

しかし、公務員という身分である以上、バレるリスクや職場への報告、診断書の内容など、気にしなければならないポイントがたくさんあります。

この記事では、病気休暇中の適切な過ごし方や、万が一の際の処分について、私の調べた範囲で詳しくお話ししていきます。

特にメンタル不調などで療養中の方は、知らず知らずのうちに服務規程違反になってしまわないよう、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。

  • 病気休暇中の旅行が原則として認められない法的な理由
  • 実際に旅行や遊興がバレて懲戒処分を受けた公務員の具体例
  • どうしても移動が必要な場合に必須となる転地療養の手続き
  • SNSや周囲の目から不適切行動が発覚してしまうメカニズム
目次

公務員が病気休暇中に旅行をする際の法的リスク

公務員が病気休暇中に旅行をする際の法的リスク

まずは、制度としての「病気休暇」がどのような目的で存在しているのか、その法的な背景から見ていきましょう。ここを理解していないと、知らぬ間に重い責任を問われることになりかねません。

休職中に旅行はNGですか?

結論から言うと、公務員が病気休暇や休職中に旅行へ行くことは、原則として認められません。なぜなら、公務員には「療養専念義務」というものがあるからです。これは、病気で職務を免除されている間は、一日も早く回復して仕事に戻るために治療に専念しなければならない、という決まりです。

もちろん、精神疾患のリハビリとして「散歩」や「軽い外出」が推奨されることはありますが、泊まりがけの旅行や海外旅行となると話は別です。

移動による身体的負担や、観光という遊興性の高い活動は、客観的に見て「療養に専念している」とは言い難いからですね。特に給与が全額支給されている病気休暇期間中だと、周囲の目も非常に厳しくなります。

海外旅行は特にリスクが最大級です。長時間のフライトや時差は療養の妨げになると判断されやすく、無断で行った場合は一発で処分の対象になる可能性が極めて高いです。

病気休暇中の旅行で処分を科された公務員の事例

病気休暇中の旅行で処分を科された公務員の事例

実際に、病気休暇中に旅行へ行ったことで厳しい処分を受けた事例はいくつもあります。例えば、ある自治体の職員が病気休暇中に海外旅行へ行っていたことが発覚し、停職処分を受けたケースがあります。

この職員は「療養の一環だと思っていた」と弁明したようですが、組織側は「全体の奉仕者としてあるまじき行為」と厳しく断じました。

また、ゴルフ大会に出場していたことがニュースになった事例もあります。病気で仕事を休んでいるはずの人が、スポーツを楽しんでいる姿が報じられれば、当然ながら市民からの批判は免れません。

こうした行動は、個人の問題だけでなく、役所全体の信用を失墜させる「信用失墜行為」とみなされます。一時のリフレッシュのつもりが、長年築き上げたキャリアを台無しにしてしまうこともあるんです。

公務員が病気休暇を嘘で申請したらどうなる?

もし、最初から旅行に行く目的などで病気休暇を嘘で申請したとしたら、それはさらに深刻な事態を招きます。これは単なる規律違反ではなく、虚偽の報告によって不正に給与や給付金を受け取る行為と判断される可能性があるからです。

最悪の場合、懲戒免職という最も重い処分だけでなく、支払われた給与の返還請求や、詐欺罪などの刑事罰に問われるリスクすらゼロではありません。

診断書を偽造したり、特定の症状を装って休みを取ることは、絶対に避けるべきです。公務員の世界は狭いので、どこで誰が見ているか分かりませんし、一度失った信頼を取り戻すのは至難の業です。

診断書の偽造は「私文書偽造罪」にあたる犯罪です。軽い気持ちで内容を書き換えたりするのは、絶対にやめましょう。

地方公務員法が定める療養専念義務の法的な定義

地方公務員法が定める療養専念義務の法的な定義

ここで少し硬いお話になりますが、地方公務員法などの法律的な根拠についても触れておきます。公務員は、勤務時間中は職務に専念する義務(職務専念義務)がありますが、病気休暇はこの義務を一時的に免除されている状態です。

この免除は「療養が必要であること」が条件となっているため、その条件を満たさない行動、つまり療養を疎かにする行為は、免除の根拠を失わせることになります。

具体的には、地方公務員法第33条の「信用失墜行為の禁止」に抵触することが多いですね。病気で休んでいる職員が旅行先で楽しんでいる姿は、納税者である市民の理解を到底得られません。法律の専門家ではない私でも、この「外見上の不適切さ」が公務員にとってどれほど重い意味を持つかは想像がつきます。

医師の指示による転地療養が認められるための条件

ただし、例外的に旅行のような移動が認められるケースもあります。それが「転地療養」です。精神疾患などで、現在の環境から離れることが治療に有効だと主治医が判断した場合ですね。しかし、これには厳格な手続きが必要です。

必要項目具体的な内容
医師の診断書「治療のために転地療養が必要である」旨の具体的な記載
所属長への申請事前に行き先や期間、連絡先を伝えて承認を得る
報告義務戻ってきた後の状態報告や、必要に応じた経過報告

自己判断で「リフレッシュになるから」と出かけるのは転地療養ではありません。あくまで医師の指示に基づき、職場が公式に認めたものである必要があります。もし移動が必要な事情があるなら、まずは主治医に相談し、診断書を書いてもらった上で人事に相談するのが唯一の正攻法です。

公務員が病気休暇中に旅行や外出を控えるべき理由

公務員が病気休暇中に旅行や外出を控えるべき理由

法律や処分の話だけでなく、もっと現実的な「バレるルート」や、日々の生活で気をつけるべき点についても掘り下げていきましょう。今の時代、監視の目は思わぬところに潜んでいます。

公務員の病気休暇中における過ごし方の留意点

病気休暇中の正しい過ごし方は、基本的には「家で静養すること」です。でも、ずっと家の中に閉じこもっていると、余計に気が滅入ってしまうこともありますよね。散歩や近くの図書館へ行く程度なら、健康回復のためとして許容される範囲であることが多いです。

気をつけたいのは、目的が「遊び」に見えてしまう行動です。パチンコ店や繁華街での長時間の滞在などは、たとえそれが本人にとってのストレス解消だとしても、周囲からはそうは見えません。

また、病気休暇中に副業をするなども、もってのほかです。詳しくは、こちらの公務員の懲戒処分に関する解説記事でも触れていますが、身分を守るためには慎重な行動が求められます。

病気休暇中に飲み会への参加が招くリスク

病気休暇中に飲み会への参加が招くリスク

休んでいる間に、友人から飲み会に誘われることもあるかもしれません。「少し顔を出すくらいなら……」と思うかもしれませんが、これも大きなリスクを伴います。お酒の席での様子がSNSにアップされたり、たまたま見かけた市民から役所に通報されたりするケースが実際にあるからです。

「病気で仕事ができないはずなのに、お酒を飲んで騒げるのか?」という疑念を持たれたら最後、病気そのものが疑われてしまいます。特にメンタル系の疾患は周囲の理解が得られにくい側面もあるため、誤解を招くような社交の場は避けるのが賢明ですね。人付き合いも大切ですが、まずは自分の身と職を守ることを優先しましょう。

どうしても断れない集まりがある場合でも、病気休暇中である以上は控えるのが無難です。本当の友人なら、事情を話せば分かってくれるはずですよ。

病気休暇中に外食をする際の判断基準

外食についても、悩むポイントですよね。三食すべてを自炊するのは大変ですし、近所の定食屋やコンビニで済ませるのは日常生活の範囲内と言えます。しかし、高級レストランでのディナーや、観光地での食べ歩きなどは、やはり「療養」の枠を超えていると判断されがちです。

判断基準としては、「その行動が健康の回復に直結するか」と「市民が見た時に納得できるか」の2点を考えると分かりやすいかなと思います。日常の食事なら問題ありませんが、レジャー要素の強い外食は控えるのが、公務員としてのリスクマネジメントになりますね。

SNS投稿や市民の目撃から不適切行動が判明する経路

SNS投稿や市民の目撃から不適切行動が判明する経路

今の時代、一番怖いのはSNSです。自分では投稿していなくても、一緒にいた友人が写真をアップし、そこに自分が映り込んでいたことで発覚するパターンが非常に多いです。背景の景色や看板から場所を特定される、いわゆる「特定班」のような動きをする人もネットには存在します。

また、公務員は地域社会で顔を知られていることが多いものです。平日の昼間に観光地にいたり、大きな荷物を持って駅にいたりする姿を同僚や市民に見られ、そこから噂が広まることもあります。デジタルとアナログの両面で、監視の目は常に光っていると考えておいたほうがいいでしょう。

鍵付きのアカウント(裏垢)なら大丈夫、という考えも危険です。どこから情報が漏れるか分かりませんし、デジタルタトゥーとして一生残る可能性もあります。

公務員が病気休暇中に旅行を控えるべき理由(まとめ)

ここまで、公務員が病気休暇中に旅行をすることのリスクを様々な角度から見てきました。リフレッシュしたい気持ちは痛いほど分かりますが、公務員という立場は、その安定した身分と引き換えに、厳しい倫理観と義務を背負っています。一時の楽しみのために、退職金や将来のキャリアを失うのはあまりにも代償が大きすぎます。

もし体調が回復してきて、どうしても環境を変えたいと思うのであれば、必ず主治医に相談して「転地療養」としてのステップを踏むようにしてください。

それが、あなた自身の身を守り、胸を張って職場に復帰するための唯一の方法です。正確なルールや運用については、必ずご自身の自治体の服務規程を確認し、必要であれば専門家や人事担当者に相談してくださいね。焦らず、まずはしっかりと身体を休めることに集中しましょう。

※本記事に掲載している数値や事例は一般的な目安であり、個別の状況や自治体の規程によって異なります。正確な情報は必ず所属団体の公式サイトや服務担当部署でご確認ください。最終的な行動の判断は、専門家のアドバイスを受けた上で自己責任で行ってください。

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