結婚が決まると挙式や新生活の準備でバタバタしますよね。そんな中で気になるのが職場の休暇制度ではないでしょうか。
特に国家公務員の結婚休暇は、いつからいつまで取得できるのか、土日を挟むと日数はどうカウントされるのかなど、意外とルールが複雑です。
挙式なしの場合や入籍だけのケースでも使えるのか、申請のタイミングはいつが良いのかなど、知っておくべきポイントがたくさんあります。
地方公務員とはまた違った国家公務員ならではの規定について、分かりやすく解説していきますね。
- 国家公務員の結婚休暇における取得可能期間と日数のルール
- 土日や休日を含んだ場合の休暇カウント方法と損しない取り方
- 挙式なしや事実婚における休暇取得の条件と判断基準
- 申請に必要な書類や期限切れを防ぐためのスケジュール管理
【国家公務員】結婚休暇の仕組みと取得条件

まずは、国家公務員の結婚休暇がどのような制度設計になっているのか、基本的な仕組みを押さえておきましょう。
地方公務員時代と比較しても感じますが、国家公務員のルールは全国一律で厳格な部分があります。「知らなかった」で損をしてしまわないよう、取得できる期間や日数の数え方を詳しく見ていきます。
公務員の結婚休暇はいつまで取得できるか
国家公務員の結婚休暇を利用する際、最も注意しなければならないのが「いつまで取得できるか」という期限のルールです。
基本的には、「結婚の日」の5日前から1か月後までという期間が設定されています。この期間内に休暇を取得し終える必要があります。
ここで言う「結婚の日」とは、以下のいずれかになります。
- 婚姻届を提出した日(入籍日)
- 挙式を行った日
- その他、社会的に結婚したと認められる日
地方公務員の場合だと「半年以内」や「年度末まで」といった長い猶予がある自治体も多いのですが、国家公務員の場合は「1か月以内」と比較的タイトな設定になっています。
そのため、「入籍は4月だけど、新婚旅行は10月に行きたい」といったケースでは、この結婚休暇を充てることができません。この点は計画を立てる上で非常に重要なポイントになります。
注意点
期限は「結婚の日から1か月以内」ではなく、「結婚の日の翌日から起算して1か月を経過する日まで」等の厳密な運用があるため、所属の人事担当者に正確なデッドラインを確認することをおすすめします。
連続5日が原則となる休暇の日数
取得できる日数は、原則として連続する5日以内と定められています。
ここでのポイントは「連続する」という点です。例えば、「今週に2日休んで、残りの3日を来月に取ろう」といった分割取得は、制度上原則として認められていません。あくまで、結婚に伴う行事や旅行などのために、まとまった期間を確保するための休暇だからですね。
もちろん、職場によっては柔軟な対応をしてくれるケースがゼロとは言い切れませんが、人事院規則に基づく基本的な解釈としては「一括取得」が大前提です。そのため、業務の調整も「5日間誰かに任せる」という前提で進める必要があります。
国家公務員の結婚休暇と土日のカウント方法

ここが一番勘違いしやすいポイントなのですが、国家公務員の結婚休暇における「連続する5日」は、勤務日だけでなく土日や祝日などの休日もカウント(暦日計算)に含まれます。
例えば、月曜日から金曜日まで休めば、勤務日5日分の休暇としてフル活用できます。しかし、金曜日から休暇をスタートさせた場合を考えてみましょう。
| 金曜日 | 1日目(勤務日) |
|---|---|
| 土曜日 | 2日目(週休日) |
| 日曜日 | 3日目(週休日) |
| 月曜日 | 4日目(勤務日) |
| 火曜日 | 5日目(勤務日) |
このように、金曜スタートだと土日もカウントされてしまい、実際に休める勤務日は「金・月・火」の3日間だけになってしまいます。これでは非常にもったいないですよね。
取得のコツ
最大限に休みを活用したい場合は、「月曜日スタート」にして金曜日まで繋げるか、あるいは前後に年次有給休暇を組み合わせて大型連休にするのが鉄則です。
国家公務員の結婚休暇は挙式なしでも申請可能
最近は「ナシ婚」と呼ばれる、挙式や披露宴を行わないスタイルも増えていますが、もちろん挙式なしでも結婚休暇は申請可能です。
先ほど触れた通り、「結婚の日」の定義には「婚姻届を提出した日(入籍日)」が含まれています。つまり、役所に婚姻届を出せば、その日を基準として休暇を取得する権利が発生します。
「式を挙げないから休暇を取るのは気が引ける…」なんて思う必要はありません。新居への引っ越しや手続き、あるいは夫婦での記念旅行など、結婚に伴う生活基盤の確立のために堂々と利用して大丈夫です。
事実婚やパートナーシップ制度の扱い
近年注目されている事実婚や同性パートナーシップ制度についてですが、国家公務員の制度上は、まだ判断が分かれるグレーゾーン、あるいは厳しい現状があります。
人事院の規定では「社会的に結婚したと認められる日」という表現があるため、事実婚でも同居の実態や生計の一体性があれば認められる余地はあります。
しかし、同性パートナーシップに関しては、現行法上の「配偶者」の定義との兼ね合いで、結婚休暇の対象として一律には認められていないのが2025年時点での実情です。
一部の先進的な自治体(地方公務員)では条例で認める動きが加速していますが、国の制度は法改正が必要な部分も多く、ハードルが高いんですね。もし該当するケースで申請を考えている場合は、前例踏襲だけでなく、最新の通知や職場の運用ルールを人事担当者に個別に相談する必要があります。
【国家公務員】結婚休暇の申請手順と注意点

制度の中身がわかったところで、次は実務的な申請の手順についてお話しします。特に証明書類の準備や期限切れのリスクについては、事前の準備がモノを言います。「書類が間に合わなくて休暇が認められなかった!」なんてことにならないよう、しっかりチェックしておきましょう。
上司への報告タイミングと業務調整
結婚休暇の申請で最も大切なのは、上司への「早めの報告」です。
法律上の権利とはいえ、1週間近く職場を空けることになるわけですから、業務への影響は小さくありません。入籍日や挙式の日取りが決まった段階、あるいは「このあたりで休みたい」という目星がついた段階で、直属の上司には伝えておくべきです。
特に繁忙期と重なる場合は、代行者を誰にするか、引き継ぎをどうするかといった調整に時間がかかります。「来週から結婚休暇に入ります」と直前に言うのは、社会人として避けた方が無難ですね。円満に休みを取るためにも、事前の根回しは公務員業務の基本スキルと言えます。
申請に必要な証明書類の準備
休暇の申請には、結婚の事実を証明する書類の提出を求められることが一般的です。よく使われるのが以下の書類です。
- 婚姻届受理証明書
- 戸籍謄本(結婚後のもの)
- 結婚式場の契約書や招待状
ここで注意したいのが、「婚姻届受理証明書」の取得タイミングです。例えば、土曜日の夜間窓口で婚姻届を出して、翌週の月曜日から休暇を取りたい場合、土日は役所が閉まっていて証明書が発行されないことがあります。
アドバイス
職場によっては「後日提出でもOK」としてくれる場合もありますが、事前に確認が必要です。もし証明書の提出が事前必須なら、平日に休みを取って婚姻届を出しに行くか、招待状など別の書類で代用できないか相談しておきましょう。
結婚休暇が期限切れになってしまうケース

先述した通り、国家公務員の結婚休暇は「結婚の日から1か月以内」等の期間制限があります。この期間を過ぎてしまうと、権利そのものが消滅してしまいます。
よくある失敗例が、「入籍は済ませたけれど、仕事が忙しくて新婚旅行は半年後」というパターンです。この場合、半年後の旅行には結婚休暇を使えず、自分の年次有給休暇を消化することになります。
「忙しいから」と先延ばしにしていると、あっという間に期限切れになってしまいます。権利を無駄にしないためにも、入籍のタイミングに合わせて無理やりにでも(上司と相談して)休みをねじ込むか、あるいは入籍日自体を旅行に行ける時期に合わせるなど、逆算したスケジュール管理が重要です。
国家公務員の結婚祝い金は廃止されるのですか?
結婚休暇とセットで気になるのが「結婚祝い金」ですよね。「公務員の厚遇見直しで廃止されたのでは?」と不安に思う方もいるようですが、結論から言うと完全に廃止されたわけではありません。
ただし、これは「税金から出る給与」としてではなく、職員が加入している「共済組合」や「互助会」からの給付事業として支払われるのが一般的です。そのため、組合の財政状況によって金額が減額されていたり、一部の給付が廃止されていたりすることはあります。
「昔はもっと貰えたらしい」という話を聞くことがあるかもしれませんが、現在は数万円程度が相場かなと思います。所属する共済組合のホームページで「結婚手当金」や「祝い金」の項目をチェックしてみてくださいね。
休暇を分割して取得することは可能か
改めて念押しになりますが、国家公務員の結婚休暇は原則として「連続取得」です。これを分割して取得することは、制度の趣旨からして認められない可能性が高いです。
「挙式で2日、新婚旅行で3日」と分けたい気持ちは山々ですが、その場合はどちらかに結婚休暇(5日間)を充てて、もう一方は年次有給休暇を使うというのが現実的な対応になります。
ただし、忌引き休暇など他の特別休暇と連続してしまう場合など、やむを得ない事情があるときは個別の判断になることもあります。自己判断で分割計画を立てず、必ず事前に服務担当者に確認をとりましょう。
国家公務員の結婚休暇(まとめ)
国家公務員の結婚休暇について、取得日数や土日の扱い、注意点などを解説してきました。最後に要点をまとめます。
- 日数は連続する5日以内(暦日計算なので土日も含む点に注意!)
- 取得期限は原則として結婚の日の5日前から1か月後まで
- 申請には婚姻届受理証明書などのエビデンスが必要になることが多い
- 分割取得はできないため、年休と組み合わせて長期休暇にするのがおすすめ
一生に一度(あるいは数回?)の大きなライフイベントですから、制度を正しく理解して、悔いのない休暇を過ごしてくださいね。業務調整は大変かもしれませんが、そこは「お互い様」の精神で、しっかり休んでリフレッシュしてきましょう!


