会計年度任用職員として働いていると、職業欄で「公務員」と「パート・アルバイト」のどちらを書くべきか迷うことがあります。
会計年度任用職員は、法律上、一般職の地方公務員です。身分を尋ねる自由記入の欄なら、「地方公務員(会計年度任用職員)」と書く方法があります。一方、選択式の欄では、書類ごとの区分や注意書きを確認してください。
「公務員」は身分、「パートタイム」は勤務時間による任用区分です。両方に当てはまる場合があるため、この記事では、申込書や履歴書で何を確認して書けばよいかを整理します。
- 公務員とパートの表記で迷う理由と考え方
- 各種申込書の職業欄で確認するポイント
- 履歴書の勤務先・任用形態・勤務期間の書き方
- 任期満了・退職後・職歴欄が足りない場合の注意点
会計年度任用職員の職業欄|基本と書類別の書き方

職業欄は、どの書類でも同じ意味とは限りません。まずは欄名と注意書きを見て、身分、仕事内容、任用形態のどれを尋ねているか確認しましょう。
次の表は、自由記入する場合の整理例です。書類に記入方法や選択肢の定義がある場合は、そちらを優先してください。
| 項目欄 | 尋ねている内容 | 記入例 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 職業欄 | 現在の職業・身分など | 地方公務員(会計年度任用職員) | 身分を伝える自由記入の例。選択式は書類の定義を確認 |
| 職種欄 | 実際の仕事内容 | 一般事務、保育士など | 実際に担当している職種を記載 |
| 任用・雇用形態欄 | どの形態で勤務しているか | 会計年度任用職員(パートタイム)など | 本人の任用区分と選択肢の定義に合わせる |
| 勤務先欄 | 勤務先の名称など | ○○市役所 ○○課など | 任用元と勤務場所を区別し、書類が求める名称を記載 |
| 職歴欄 | これまでの勤務履歴 | 勤務先、任用形態、開始・終了年月など | 職業名だけで終わらせず、指定された項目を記載 |
例えば、職業欄と任用形態欄が別々にあるなら、それぞれに合う情報を記載します。一つの欄にすべてを詰め込もうとせず、書類全体で勤務状況を正確に伝えると考えると整理しやすくなります。
公務員とパートは異なる区分
「公務員」は身分を示し、「パートタイム」は勤務時間による任用区分を示します。パートタイムであることと、地方公務員であることは両立します。
会計年度任用職員は、地方公務員法第22条の2に基づく職員です。一般職の地方公務員という位置づけは、中野区の会計年度任用職員募集案内でも説明されています。
同条では、1週間当たりの通常の勤務時間が、常時勤務を要する職を占める職員より短い区分と、同一の時間である区分が設けられています。これが、パートタイムとフルタイムを区別する基準です。
ただし、フルタイムで働く会計年度任用職員だからといって、正規職員になるわけではありません。選択肢に「正社員」があっても、勤務時間だけを理由に選ばないようにしてください。
制度の区分は地方公務員法第22条の2を、本人の区分は任用時に示された情報を確認します。申込書の「常勤・非常勤」などの選択肢についても、その書類での説明を読んで判断しましょう。
ローン申込書などその他の書類
ローンやクレジットカードの申込書では、提出先の選択区分に合わせ、勤務先・任用形態・勤務期間などを正確に伝えることを優先します。
「公務員」と「パート・アルバイト」が並んでいる場合でも、表示された言葉だけでは、会計年度任用職員がどちらに当てはまるか判断できないことがあります。その書類が身分を尋ねているのか、勤務形態による分類なのかを確認する必要があるためです。
- 職業欄と任用・雇用形態欄が分かれているか、選択肢の注意書きがあるか確認する
- 本人の任用区分、勤務先、任用期間などを確認する
- 当てはまる区分が分からない場合は、申込先の金融機関やカード会社へ確認する
問い合わせるときは、「自治体の会計年度任用職員で、パートタイム勤務です。職業欄には公務員とパートの選択肢があります」といった形で、本人の区分と表示されている選択肢を一緒に伝えると、質問が具体的になります。
三井住友カードの職業欄に関する案内も、正確な情報の申告と、職業以外の情報を含めた総合的な審査を説明しています。「公務員と書けば審査で有利になる」と表記だけで判断せず、求められた情報を事実どおり記入してください。
なお、確定申告書に職業欄がある場合も、その年分の国税庁の入力案内を確認してください。会計年度任用職員に共通する表記を、ほかの書類にも一律に当てはめる必要はありません。
会計年度任用職員を履歴書・職歴欄に書く場合

履歴書の職歴欄は、これまでどこで、どのような形態で、いつからいつまで働いたかを伝える欄です。「公務員」という職業名だけでは伝わらない勤務履歴を整理します。
厚生労働省の履歴書様式例にも学歴・職歴欄があります。ただし、応募先が別の様式や記入方法を指定している場合は、その指示に合わせてください。
勤務先・任用形態・期間を記載する
勤務先、会計年度任用職員としての勤務、在職期間を分かるように記載します。担当業務を書く欄がある場合は、実際に行っていた仕事を簡潔に添えましょう。
| 項目 | 記載する内容の例 |
|---|---|
| 勤務先 | ○○市役所 ○○課など、指定に合う名称 |
| 在職期間 | 実際の勤務開始年月と終了年月。在職中ならそのことが分かる表記 |
| 任用形態 | 会計年度任用職員。必要に応じてパートタイム・フルタイムを補足 |
| 担当業務 | 一般事務、窓口対応、保育業務など、実際に担当した内容 |
例えば、自由記入の職歴欄なら、次のように情報を整理できます。これは説明用の例なので、年月・勤務先・業務は自分の経歴に置き換えてください。
○年○月 ○○市役所 ○○課に会計年度任用職員として任用
一般事務に従事
○年○月 任期満了により退職
この例は、一般事務を担当し、実際に任期満了で退職した場合のものです。保育士など別の職種なら担当業務を書き換え、勤務中なら退職したようには書きません。
再び自治体の会計年度任用職員へ応募する方は、募集要項や志望動機なども整理した会計年度任用職員に応募する履歴書の書き方も確認できます。
任期満了と途中退職を書き分ける
実際に任期が満了して退職した場合は、「任期満了により退職」など、実際の終了理由が分かるように記載できます。提出先に指定がある場合は、その指示に従ってください。年度途中に自分の意思で辞めた場合など、実際の終了理由が異なるときは、この表記を使いません。
会計年度任用職員の任期は、任命権者が、採用日からその日が属する会計年度の末日までの範囲で定めます。すべての人が丸1年間勤務するわけではないため、履歴書には実際の開始・終了年月を記載してください。
在職中か退職済みか、任期満了か途中退職かを分けて整理すると、記載内容が食い違うのを防げます。終了理由がはっきりしない場合は、勤務先の担当窓口に確認しましょう。採用で有利に見える表現を選ぶより、事実に合う説明を優先します。
複数年度の勤務歴は指定に合わせる
同じ自治体で複数年度にわたって勤務している場合でも、会計年度任用職員の任期は1会計年度を超えず、翌年度も勤務する場合は再度の任用となり得ます。こうした任用上の区切りと、履歴書の職歴をどう並べるかは分けて考えます。年度ごとに一行ずつ書く方法など共通のルールはありません。
応募先が年度ごとの記載を求めているなら、その指示に従います。指定がなくまとめ方に迷う場合は、実際の在職期間と任用形態を整理して、応募先に確認してください。
同じ職場に見えても、勤務していない期間があった、別の自治体へ移った、担当部署や任用形態が変わったなどの場合は、その違いが伝わるようにします。途切れている勤務を、ずっと連続していたようにまとめないことが大切です。
担当業務や成果を詳しく伝える職務経歴書は、職業欄・職歴欄とは説明の範囲が異なります。ここではまず、勤務先・形態・期間という経歴の基本情報を整えましょう。
民間企業への応募で、担当業務や自分の役割を職務経歴書にまとめる場合は、会計年度任用職員の職務経歴書の書き方と記入例を参考にしてください。求人票に合わせて経験を文章にする流れを紹介しています。
会計年度任用職員の職業欄でよくある疑問

退職後の記入や欄の不足など、書類を仕上げる段階で迷いやすい点も整理しておきます。
Q1. 退職後も職業欄に公務員と書きますか
A. 現在の職業を尋ねる欄には、現在の状況に合わせて記入します。すでに別の仕事をしているなら、その仕事について回答します。退職した会計年度任用職員としての勤務は、過去の職歴として記載してください。書類に基準日が指定されている場合は、その時点の状況に合わせます。
Q2. 職歴欄に書ききれない場合はどうしますか
A. 別紙を付けられるか、どの範囲まで書くかを提出先に確認します。うるま市では、申込書に職歴が入らない場合の職歴別紙が用意されていますが、すべての応募先で同じ扱いとは限りません。欄に収めるために任用形態や勤務期間を不正確に省略せず、指定された方法で補いましょう。
Q3. 会計年度任用職員を臨時職員と書いてもよいですか
A. 現在の任用形態が会計年度任用職員なら、その名称が分かるように記載するのが一つの方法です。呼び慣れた名称だけで判断せず、任用時に示された情報を確認してください。一方、過去に臨時職員や嘱託職員として勤務した経歴は、まず当時の名称で記載します。勤務先の名称自体がその後変更されている場合は、必要に応じて現在の名称を「(現・○○)」などと補足する方法があります。提出先に指定がある場合は、その指示に合わせてください。
まとめ|欄名と記入指示を確認して書こう

会計年度任用職員の職業欄で迷ったら、「公務員かパートか」だけで決めず、その欄が何を尋ねているかに戻って考えてみてください。
- 地方公務員という身分と、任用形態・仕事内容を分けて考える
- 職業欄の欄名、選択肢の定義、注意書きを確認する
- 履歴書の職歴欄には、勤務先・任用形態・実際の勤務期間を書く
- 判断できない選択区分や記入方法は、書類の提出先へ確認する
書類に合う書き方で、自分の勤務状況を事実どおりに伝えれば、何を書くかを整理しやすくなります。
職業欄の書き方だけでなく、今後この働き方を続けるか迷っている方は、会計年度任用職員を辞める前に考えたい3つの進路で、選択肢を整理できます。

