会計年度任用職員に応募しようと思って履歴書を開いたものの、「普通の履歴書と同じように書けばいいのかな」「指定の様式はあるのかな」と迷う人もいると思います。
実は、会計年度任用職員の履歴書には、全国共通の書き方が決まっているわけではありません。自治体や募集によって、指定の申込書を使う場合もあれば、市販の履歴書を使える場合もあります。学歴をどこから書くのか、写真のサイズ、手書きかパソコン作成か、志望動機の文字数なども同じとは限りません。
そのため、「一般的な履歴書はこうだから」と先に書き始めるよりも、まずは応募先自治体の募集要項と指定様式を確認することが大切です。先に確認しておけば、あとから書き直す手間も減らせます。
この記事では、会計年度任用職員に応募するときの履歴書について、基本項目から志望動機・自己PRまで順番に整理していきます。

応募する前に、給与・休暇・任用期間・更新など会計年度任用職員の勤務条件も確認しておきたい方は、会計年度任用職員とは?制度・給与・休暇・採用・更新を完全解説をご覧ください。
- 会計年度任用職員の履歴書で最初に確認すること
- 学歴・職歴・写真など基本項目の書き方
- 志望動機と自己PRの組み立て方
- 応募書類を面接までつなげるポイント
会計年度任用職員の履歴書はまず募集要項を確認
履歴書を書き始める前に、まず募集ページや募集要項に目を通しておきましょう。確認するのは「履歴書が必要かどうか」だけではありません。
| 確認する項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 応募様式 | 自治体指定の申込書・履歴書があるか |
| 作成方法 | 手書き指定か、パソコン入力が可能か |
| 写真 | 写真の有無、指定サイズ |
| 学歴・職歴 | どこから、どの範囲まで記載するか |
| 志望動機・自己PR | 記入欄や別紙の有無、文字数 |
| 提出方法 | 郵送、持参、メール、オンライン申請など |
指定様式がある場合はその様式を使う
応募先から履歴書や申込書の様式が指定されている場合は、その様式を使うのが基本です。
実際の募集を見ても、自治体が用意した履歴書を使うものがある一方で、市販の履歴書などを利用できる募集もあります。つまり、「会計年度任用職員なら、この履歴書を使えば大丈夫」と一律には決められません。
履歴書を購入したり、自分で作成したりする前に、募集ページに「所定様式」「指定様式」「申込書」などのファイルが掲載されていないか、一度確認しておくと安心です。
履歴書そのものの一般的な書き方については、ハローワークが公開している「応募書類の作り方」も参考になります。ただし、応募先から別の指定が出ている場合は、そちらを優先してください。
手書き・PC・写真・文字数も確認する
手書きかパソコン作成かについても、「どちらでも大丈夫だろう」と最初から決めつけない方が無難です。募集によっては入力用の様式が用意されていることもあれば、自筆での記入を求められることもあります。
大切なのは、手書きの方が熱意が伝わるのか、パソコンの方が評価されるのかということではありません。まず見るべきなのは、応募先がどの方法を求めているかです。
写真についても同じです。厚生労働省の履歴書様式例では、写真欄は縦36~40mm、横24~30mmですが、自治体独自の様式では別のサイズが指定されることがあります。写真を準備する前に、履歴書の枠や募集要項を見ておきましょう。
志望動機や自己PRについても、履歴書の小さな記入欄に書く募集もあれば、別紙で文字数が指定されている募集もあります。文章を考える前に、どのくらい書けるのかを確認しておくと、あとで大きく書き直さずに済みます。
学歴・職歴など基本項目の書き方


学歴や職歴は、自分がこれまでどのような経歴をたどってきたのかを正確に伝える部分です。ただし、ここでも基本になるのは応募先の様式に書かれている指示です。
学歴は応募先様式の指示に従う
「学歴は中学校卒業から書く」「高校入学から書く」と全国一律に決まっているわけではありません。自治体の申込書を見ると、高校からの記載を求める様式もあれば、中学校卒業以降を記載する様式もあります。
まずは申込書の記入例や注意書きを確認し、そこに書かれている方法に合わせましょう。
学校名は、略称ではなく正式名称で書くと分かりやすくなります。例えば「○○高校」ではなく「○○高等学校」と記載します。学部・学科を記入する欄がある場合も、正式な名称を確認してから書くと安心です。
一般的な履歴書の慣習よりも、応募先の記入欄や記載例を優先する。学歴欄で迷ったときは、この考え方で整理すると分かりやすくなります。
短期間の職歴を「3か月」で判断しない
短い職歴について調べると、「3か月以上なら書く」「3か月未満なら省略してよい」といった説明を見かけることがあります。
ただ、公的資料などでは、3か月を境に職歴へ記載するかどうかの基準はありません。
ハローワークの資料でも、アルバイト歴などについて、在職期間の長さだけで判断するのではなく、卒業後の職歴なのか、応募する仕事と関係があるのか、どのような仕事を担当していたのかといった点も踏まえて説明されています。
そのため、短い職歴があるからといって「3か月未満だから書かなくていい」と機械的に判断するのではなく、まず応募先の様式で求められている職歴の範囲を確認しましょう。
申込書に「すべての職歴を記入」などの指示があれば、それに従います。どう書けばよいか迷う場合は、応募先へ確認する方法もあります。
会計年度任用職員としての職歴も正確に書く
過去に会計年度任用職員として働いた経験がある場合も、実際の所属先や勤務期間、任用形態などを正確に記載します。
例えば、記入欄に余裕がある場合は、次のような形で整理できます。
20XX年4月 ○○市役所 △△課 会計年度任用職員として勤務
20XX年3月 退職
もちろん、これは書き方の一例です。実際には、応募先の様式や自分の勤務状況に合わせて記載してください。
職務内容を書く欄がある場合は、「窓口対応」「書類作成」「データ入力」など、実際に担当した業務を簡潔に整理します。書類をよく見せるために、経験していない業務や実績まで加える必要はありません。
会計年度任用職員を履歴書や各種書類の職業欄にどう書けばよいか迷う場合は、会計年度任用職員の職業欄の書き方も参考にしてください。
また、民間企業への応募で職務経歴書を作る方は、会計年度任用職員の職務経歴書の書き方と記入例を参考にしてください。
会計年度任用職員の志望動機の書き方


志望動機は、きれいな言葉を並べることよりも、「なぜ応募したのか」と「自分の経験をどう活かせるのか」がきちんとつながっていることが大切です。
応募理由・経験・貢献の3点で組み立てる
何を書けばよいか迷ったときは、志望動機を次の3つに分けて考えてみると整理しやすくなります。
- なぜこの仕事に応募したのか
- これまでの経験や能力のうち、何を活かせるのか
- 採用されたら、その経験をどのように仕事へ活かしたいのか
例えば「地域に貢献したい」という思いがあっても、それだけでは応募者本人の経験とのつながりが見えにくいことがあります。
そこに「前職で窓口対応を経験した」「書類を正確に扱う仕事をしてきた」といった実際の経験を一つ加えるだけでも、志望理由がぐっと具体的になります。
また、同じ会計年度任用職員でも、担当する仕事は募集によって大きく異なります。募集要項に書かれている業務内容を見ながら、自分がこれまで経験してきたことと重なる部分を探してみてください。
「実際にはどんな仕事を任されるの?」と気になる方は、会計年度任用職員の仕事内容を具体例とあわせて紹介した記事も参考にすると、応募する仕事をイメージしやすくなります。
| 項目 | 考える内容 |
|---|---|
| 応募理由 | なぜその仕事に関心を持ったのか |
| 経験・能力 | これまでの仕事や活動で活かせることは何か |
| 貢献 | その経験を応募先の業務でどう活かしたいか |
未経験者向け志望動機の例文
会計年度任用職員として働いたことがなくても、これまでの仕事や経験の中から、応募する業務に活かせる部分を探すことはできます。
自治体の仕事を通じて住民の方を支える業務に携わりたいと考え、応募しました。これまでの仕事では、相手の話を確認しながら丁寧に対応することを心がけてきました。これまで身につけた対応力を活かし、担当する業務を正確に進められるよう取り組みたいと考えています。
この例文をそのまま使うのではなく、「なぜその募集に応募したのか」「自分にはどのような経験があるのか」という部分を、自分自身の内容に置き換えてみてください。
経験がない部分を無理に埋める必要はありません。応募する仕事と自分の経験との接点を一つ見つけるだけでも、文章はかなり具体的になります。
経験者向け志望動機の例文
事務や窓口業務など、応募する仕事に近い経験がある場合は、その経験を応募先でどう活かせるのかまで書くと伝わりやすくなります。
これまで事務業務に携わり、書類作成や電話対応などを経験してきました。正確に内容を確認し、相手に分かりやすく伝えることを意識して仕事をしてきた経験を、今回の業務でも活かしたいと考え応募しました。担当する業務を一つずつ丁寧に覚え、円滑な業務につなげたいと考えています。
「事務経験があります」だけで終わらせるのではなく、どのような仕事を経験し、それを応募先でどう活かしたいのかまでつなげて書くのがポイントです。
自己PRの書き方と例文の考え方


志望動機が「なぜ応募するのか」を中心に書くものだとすれば、自己PRでは「自分のどの強みを仕事に活かせるのか」を伝えていきます。
| 項目 | 中心になる内容 |
|---|---|
| 志望動機 | 応募した理由、経験、仕事への活かし方 |
| 自己PR | 自分の強み、その根拠となる経験、仕事への活かし方 |
強みだけでなく具体的な経験を書く
自己PRに「責任感があります」「コミュニケーション能力があります」とだけ書いても、その強みが実際にどのような場面で発揮されたのかまでは伝わりません。
次の順番で考えると、文章にしやすくなります。
- 自分の強みを一つ決める
- その強みが表れた経験を書く
- 応募する仕事でどう活かすかを書く
例えば「正確さ」をアピールしたいのであれば、「私は正確な性格です」とするだけではなく、書類確認やデータ入力など、自分が実際に経験した仕事と結び付けます。
強みは、特別なものである必要はありません。募集されている仕事内容を見ながら、自分がこれまで続けてきたことの中で、仕事に活かせそうなものを探してみてください。
事務・接客など経験別の自己PR例
事務経験を活かす場合
私の強みは、内容を確認しながら正確に仕事を進められることです。これまでの事務業務では、書類作成やデータ入力の際に確認を怠らないよう意識してきました。これまで身につけた正確さを活かし、担当する業務にも丁寧に取り組みたいと考えています。
接客経験を活かす場合
私の強みは、相手の話を聞きながら落ち着いて対応できることです。これまで人と接する仕事では、相手が何を求めているのかを確認してから案内することを心がけてきました。この経験を活かし、住民の方や職員とのやり取りでも丁寧な対応を心がけたいと考えています。
どちらも、文章の組み立て方をイメージするための例です。実際の自己PRを書くときは、自分が経験していない業務や実績を加えず、実際の経験に合わせて書き換えてください。
履歴書の内容を面接につなげるポイント


履歴書や申込書は、提出したらそれで終わりではありません。志望動機や自己PRは、面接でも詳しく聞かれる可能性があります。履歴書に書いた内容を、自分の言葉で説明できるようにしておくと、その後の準備もしやすくなります。
履歴書を書き終えたら、会計年度任用職員の面接でよく聞かれる質問と回答例も確認しておくと、志望動機や自己PRをどう話せばよいか整理しやすくなります。
面接で説明できる内容を書く
履歴書に書いた志望動機や自己PRについて、「なぜそう考えたのですか」「具体的にはどのような経験ですか」と聞かれたときに、自分の言葉で説明できる内容にしておくことが大切です。
例文をそのまま写してしまうと、文章としてはきれいにまとまっていても、面接で詳しく聞かれたときに、自分の経験とうまくつながらなくなることがあります。
文章を書き終えたら、次の3点を一度確認してみてください。
- 志望動機に書いた応募理由を自分の言葉で説明できるか
- 自己PRの強みを裏付ける実際の経験があるか
- その経験を応募先の仕事でどう活かしたいか説明できるか
履歴書と面接をまったく別のものとして考えるのではなく、同じ経験や考えを軸にして準備すると、話す内容にも一貫性を持たせやすくなります。
会計年度任用職員の履歴書でよくある質問


最後に、会計年度任用職員の履歴書を作るときに迷いやすい点をまとめました。
Q1. 会計年度任用職員の履歴書は市販のもので大丈夫ですか?
A. 自治体指定の履歴書や申込書がある場合は、指定された様式を使います。一方、市販の履歴書などを利用できる募集もあります。まずは応募先の募集要項を確認してください。
Q2. 履歴書は手書きとパソコンのどちらがよいですか?
A. 全国一律にどちらかが決まっているわけではありません。手書き指定の募集もあれば、入力用の様式が用意されている場合もあります。まず応募先の指示を確認しましょう。「手書きの方が採用されやすい」とは一概にいえません。
Q3. アルバイトや短期間の職歴も書きますか?
A. 「3か月以上なら書く」といった全国共通の基準は、今回確認した公的資料では確認できませんでした。応募先の申込書が求めている職歴の範囲を確認し、実際の経歴に沿って記入してください。
Q4. 志望動機と自己PRは同じ内容でもよいですか?
A. それぞれ少し役割が異なります。志望動機は「なぜ応募するのか」、自己PRは「自分のどの強みを活かせるのか」が中心です。ただし、同じ経験を使いながら、内容につながりを持たせることはできます。
Q5. 志望動機は何文字書けばよいですか?
A. 募集によって異なります。履歴書内の記入欄だけの場合もあれば、別紙で文字数が指定される場合もあります。募集要項や申込書を確認し、指定された範囲に合わせて書いてください。
まとめ|応募先の指定を確認してから書こう


会計年度任用職員の履歴書を書くときは、一般的な履歴書の書き方だけで判断せず、最初に応募先自治体の募集要項と指定様式を確認することが大切です。
特に、指定様式、手書き・PC、写真、学歴・職歴の範囲、志望動機・自己PRの文字数などは、募集によって違う場合があります。
そのうえで、志望動機は「応募理由+経験・能力+仕事への活かし方」、自己PRは「強み+具体的な経験+仕事への活かし方」と整理すると、自分の言葉に落とし込みやすくなります。
例文はあくまで文章の形を考えるための参考です。自分が実際に経験してきたことに置き換えながら書き、最後にもう一度募集要項と照らし合わせてみてください。提出前の確認もしやすくなります。

