こんにちは、ブログ運営者のようすけです。
地方公務員として働いていると、「年休以外にどんな休暇があるの?」「病気で長く休んだら休職になる?」「給料はどうなる?」と気になることがありますよね。
特に病気やけが、育児、介護などで実際に仕事を休む必要が出てくると、制度の名前が多くて戸惑うと思います。
私も市役所で働いていたとき、体調を崩した際には最初から病気休暇を考えていたわけではありません。年休が余っていたので、「とりあえず年休を使って休めばいいかな」と考えていました。
ところが、相談をきっかけに病院を受診し、その後は診断書を提出して病気休暇を利用することになりました。
地方公務員が仕事を休む制度は、すべて同じ「休暇」ではありません。年次有給休暇、特別休暇、病気休暇、育児休業、介護関係の制度、病気休職では、それぞれ期間や給与、手続きが違います。
この記事では、地方公務員の休暇・休職制度を一通り見渡せるように解説します。
- 地方公務員が利用する主な休暇・休業・休職の違い
- 年休・特別休暇・病気休暇で確認したいポイント
- 病気休職中の給与や診断書、共済給付の考え方
- 長期療養から復職するまでのおおまかな流れ
地方公務員が休む制度の全体像

まず知ってほしいのは、公務員が仕事を休む仕組みにはいくつもの制度があることです。
数日の私用で休む場合と、病気で数か月休む場合、子育てのため長期間仕事から離れる場合では、確認する制度が違います。
休暇と休業と休職は別制度
地方公務員の休む制度は、大きく見ると「休暇」「休業」「休職」に分けて考えると分かりやすいです。
| 状況 | 主に確認する制度 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 私用で数日休みたい | 年次有給休暇 | 残日数・時間休・繰越し |
| 結婚・忌引・夏季など | 特別休暇 | 対象・日数・有給かどうか |
| 病気やけがで療養する | 病気休暇 | 期間・診断書・給与 |
| 育児で長期間休む | 育児休業 | 期間・給与・共済給付 |
| 家族を介護する | 介護休暇・介護時間など | 取得期間・給与・給付 |
| 長期療養が必要 | 病気等による休職 | 休職期間・給与・復職 |
「病気休暇」と「病気休職」は同じものではありません。
病気休暇は傷病のため勤務しない期間に利用する休暇制度ですが、長期の休養が必要となった場合の休職は、地方公務員法に基づく人事上の制度です。
まず確認したい制度
「何日休めるか」から調べたくなるところですが、最初に自分がどの制度に当てはまりそうなのかを確認した方が迷いにくいです。
例えば発熱で2日ほど休む場合と、医師から数か月の療養が必要と言われた場合では、同じ体調不良でも確認する内容が変わります。
また、地方公務員の勤務条件は自治体の条例や規則で決められている部分が多いため、他の自治体職員の話がそのまま自分にも当てはまるとは限りません。
年休と特別休暇の基本

日常的に利用する機会が多いのが年次有給休暇です。そのほか、結婚や忌引、出産、子の看護などを対象にした特別休暇があります。
年次有給休暇は自治体で確認
常勤の一般職職員について、年間20日の年次有給休暇を基本としている自治体が多く見られます。
ただし、年度途中で採用された職員、短時間勤務職員、会計年度任用職員などは同じ日数になるとは限りません。勤務日数や任用期間によって付与日数が変わることがあります。
また、1日単位だけでなく、半日や1時間単位で取得できる自治体もあります。翌年への繰越しについても上限がありますので、所属自治体の勤務時間・休暇規則を確認してください。
特別休暇は種類と日数が違う
特別休暇という名前の休暇が一つだけ存在するわけではありません。
自治体によって、結婚、忌引、夏季休暇、産前産後、子どもの看護、短期の介護、ボランティア、災害など、さまざまな理由に応じた休暇が設けられています。
ここで注意したいのが、特別休暇の種類や日数を全国共通だと思わないことです。
例えば結婚休暇や夏季休暇の日数は自治体によって違います。名称が似ていても取得できる条件が異なる場合もあります。
同じ市役所の中でも、一般行政職と会計年度任用職員などで適用される規則が異なることがあります。会計年度任用職員については、会計年度任用職員の制度・給与・休暇を解説した記事も参考にしてください。
病気休暇と病気休職の違い

地方公務員の休暇・休職制度の中でも、特に分かりにくいのが病気休暇と病気休職です。
「90日休んだら休職」「休職は3年間」という説明を見かけることがありますが、全国の地方公務員に一律で当てはまる数字ではありません。
病気休暇は90日とは限らない
病気休暇について、私傷病の場合に90日程度を上限としている自治体はあります。
そのため「公務員の病気休暇は90日」という情報が広く知られていますが、地方公務員全員に適用される全国一律の法定日数ではありません。
自治体によっては異なる規定がありますし、同じ90日でも、土日や祝日を含めるのか、復帰後に同じ病気が再発した場合に前回の病気休暇と通算するのかなど、細かな計算方法があります。
「自分の自治体も90日だろう」と判断するのは避けた方がいいです。勤務時間・休暇に関する条例や規則、人事担当などから示される取扱いを確認してください。

私自身、体調を崩したときは最初から病気休暇を使おうとは考えていませんでした。
「年休が残っているから、それで少し休めばいいかな」という感覚だったんです。
でも相談して病院を受診すると、休養が必要だと分かりました。
制度を知らない段階で、自分だけで「年休で何とかしよう」と決めなくてもいいと思います。
病気休職は最長3年とは限らない
地方公務員法では、心身の故障のため長期の休養を要する場合に、職員を休職させることができる仕組みがあります。
ただし、地方公務員法そのものに「すべての地方公務員の病気休職は3年間」と書かれているわけではありません。
実際には最長3年などの期間を定めている自治体がありますが、具体的な休職期間や更新方法、再休職時の通算方法は各自治体の分限条例や規則によって異なります。
そのため、「3年休職したら必ず退職になる」とも一概には言えません。休職期間満了が近づいた場合は、復職可能性や職務遂行の状況などを踏まえ、所属自治体の規程に沿って判断されます。
長期療養から退職までの関係が気になる方は、公務員の病気休暇・休職と退職について解説した記事もあわせて確認してください。
診断書は何日目から必要か
「病気休暇は何日休んだら診断書が必要ですか?」という疑問も多いと思います。
これも全国一律で「○日目から必要」と決まっているわけではありません。
病気休暇の申請時から医師の証明を求める規程もあれば、一定の日数以上休む場合に診断書を求める規程もあります。
また、病気休暇を取得するための診断書と、長期休職の判断に使う医学的資料は同じ扱いとは限りません。
診断書に何を書いてもらうのか、いつ提出するのかについては、公務員の病気休暇と診断書について解説した記事で詳しく紹介しています。
休職中の給与と共済給付


長く仕事を休むことになったとき、多くの人が心配するのが収入です。
ここでは「給与」と「共済組合から支給される給付」を分けて考えることが大切になります。
病気休暇中の給与
病気休暇中の給与についても、所属自治体の給与条例などを確認する必要があります。
私の場合、約3か月休養したときには月例給与の減額はありませんでした。ただし、これは私が勤務していた自治体と当時利用した制度によるものです。
「地方公務員なら病気休暇中は必ず全額支給される」と全国共通のルールとして受け取らないでください。
また、毎月の給与が支給されていても、期末手当や勤勉手当などに不勤務期間が影響することがあります。
休職中の給与
「休職すると給料は8割になる」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
心身の故障による休職について、一定期間は給与の80%程度を支給する自治体の例はあります。ただし、何か月・何年間支給するのかまで全国共通ではありません。
つまり、確認するべきなのは「8割かどうか」だけではなく、いつまで給与が支給されるのか、どの手当が対象なのか、その後どうなるのかです。
傷病手当金との関係
私傷病によって勤務できず、給与の全部または一部が支給されなくなった場合には、加入している共済組合の傷病手当金が関係することがあります。
ただし、自治体から給与が出ている期間に傷病手当金をそのまま上乗せして受け取れるという意味ではありません。報酬との調整があります。
長期療養時の収入を確認するときは、月例給与・期末勤勉手当・共済組合の傷病手当金を別々に確認すると分かりやすいです。
育児と介護で休む制度


病気以外にも、育児や介護によって長期間または勤務時間の一部を休む制度があります。
育児休業と育児関連休暇
地方公務員の育児休業は、地方公務員の育児休業等に関する法律を中心に制度が設けられています。
育児休業中は職員としての身分を保有しますが、原則として職務には従事せず、育児休業期間中の給与は支給されません。
一方、一定の要件を満たす場合には共済組合から育児休業手当金が支給されます。2026年9月1日時点では、原則として育児休業開始から180日までは標準報酬日額の67%、その後は50%が基本です。
さらに一定の条件を満たす場合、出生後の対象期間について育児休業支援手当金が加わることもあります。
育児関係には育児休業だけでなく、子どもの看護等休暇、部分休業、育児短時間勤務などもあるため、自分の家庭状況に合う制度を確認してください。
介護休暇と介護時間
家族の介護についても、短期間休む制度、長期間の介護に対応する制度、1日の勤務時間の一部を休む制度などがあります。
ここで注意したいのが、民間企業の「介護休業93日」という説明をそのまま地方公務員に当てはめないことです。
地方公務員では自治体の条例・規則によって介護休暇や介護時間などが定められており、取得できる期間や給与の扱いも自治体によって異なります。
体調不良から休むまでの流れ


制度の名前を知っていても、実際に体調を崩したときは「最初に何をすればいいの?」となりやすいですよね。
年休だけで抱え込まない
私が経験して感じたのは、体調不良になった本人が最初から適切な休暇制度を判断するのは難しいということです。
私自身も「年休が余っているから年休で休めばいい」と考えていました。しかし、周囲へ相談したことをきっかけに病院を受診し、結果として医師から休養が必要と判断されました。
私自身、病気休暇は必要になるまで詳しく調べたことのない制度でした。実際に必要になったときには、「何日休める?」「診断書は?」「給料は?」といった疑問が一気に出てきました。
誰に相談すればいいか
最初の壁は制度そのものより、「誰に相談したらいいのか分からない」ことかもしれません。
直属の上司へ相談できればよいのですが、体調や精神面のことを毎日一緒に仕事をしている上司へ話しにくい人もいるでしょう。
その場合は、人事担当や職員課など制度を担当している部署へ相談する方法も考えられます。



私が勤務していた自治体では、部署によって仕事量や職場の雰囲気に違いを感じることがありました。
忙しい状態が当たり前になると、自分でも「これくらい普通」と思ってしまうことがあります。
体調がおかしいと感じたときは、自分だけで判断せず相談することも大切だと感じています。
病気休暇中の生活について気になる方は、公務員の病気休暇中の過ごし方を解説した記事も参考にしてください。
復職は初日で元通りではない


病気休暇や休職で長期間休んだあとには、復職という段階があります。
私も約3か月仕事を休んだあとに職場へ戻った経験がありますが、復職前には思っていた以上にいろいろな不安がありました。
復職は任命権者が判断
病気休職からの復職は、本人が「もう働けそうです」と言えば自動的に決まるものではありません。
医師の診断書などを踏まえ、休職の原因となった状態が解消しているかを確認し、所属自治体の規程に沿って任命権者が判断するのが基本です。
主治医が復職可能と判断した場合でも、自治体によっては追加の医学的資料や面談などが必要になることがあります。
段階的な復帰もある
私自身が復職するときに一番気になったのは、周囲の目です。
「自分が休んでいる間に誰かの仕事が増えていたのではないか」「迷惑をかけたのではないか」という申し訳なさがありました。
また、電話対応や事務作業など、休む前は普通にやっていたことでも、復職直後は少し感覚が鈍っているように感じました。ただ、私の場合は数週間で徐々に慣れ、1か月ほどすると以前に近い感覚で仕事ができるようになりました。
職員によっては、半日勤務から始め、その後15時まで、さらに通常勤務へと少しずつ勤務時間を延ばしていくケースもあります。
私は初日からフルタイムで復帰しましたが、今振り返ると「周囲に迷惑をかけたくない」という気持ちもかなり影響していました。



「復職できる」と「以前と同じように働ける」は別だと、私は自分の経験から感じています。
職場へ戻れる状態になっても、仕事の感覚や体力、気持ちまで初日から元通りとは限りません。
仕事の感覚を取り戻すまでには少し時間がかかりました。
自治体ごとに確認すべき点


地方公務員の休暇・休職制度を調べるときに最も気をつけたいのが、自治体による違いです。ネットで見つけた数字だけで自分の休暇期間や給与を判断しないようにしてください。
正規職員以外は別規程もある
同じ地方公務員でも、一般行政職、教員、警察職員、消防職員、地方公営企業職員、会計年度任用職員などで適用される規程が異なることがあります。
特に会計年度任用職員については、正規職員と同じ年休・病気休暇の日数になるとは限りません。
教員の場合も教育委員会の規則などが関係するため、市役所の一般行政職の制度をそのまま当てはめない方が安全です。
調べる規程
自分の制度を正確に確認したい場合は、勤務時間・休日・休暇に関する条例や規則だけでなく、分限条例、休職取扱規程、給与条例、期末・勤勉手当規則なども確認します。
長期療養で共済給付が関係する場合は、加入している共済組合の制度も確認してください。
病気休暇90日、休職3年、給与80%、診断書は○日目から必要。
こうした数字や基準を採用している自治体はありますが、地方公務員全員の全国共通ルールではありません。所属自治体・職員区分に適用される現行の条例・規則や人事担当などから正確な内容を確認してください。
地方公務員の休暇に関するFAQ
Q1. 地方公務員の年休は毎年20日ですか?
A. 常勤職員で年間20日を基本としている自治体は多いですが、全職員が必ず20日とは限りません。年度途中採用、短時間勤務、会計年度任用職員などでは勤務日数や任用期間によって付与日数が変わることがあります。
Q2. 地方公務員の病気休暇は90日ですか?
A. 90日程度を上限とする自治体はありますが、全国一律の法定上限ではありません。期間だけでなく、土日などの数え方、同じ傷病が再発した場合の通算方法も所属自治体の規程を確認してください。
Q3. 病気休暇には診断書が必要ですか?
A. 診断書や医師の証明を求められる場合があります。ただし「全国一律で○日以上なら診断書が必要」という決まりではありません。所属自治体の休暇規則や人事担当へ確認するのが確実です。
Q4. 病気休職中の給料は8割ですか?
A. 一定期間80%程度を支給する自治体の例はありますが、支給割合や期間は全国共通ではありません。また、月例給与とは別に期末・勤勉手当や共済組合の傷病手当金も確認する必要があります。
Q5. 休職から復職するかは誰が決めますか?
A. 医師の診断などを踏まえ、所属自治体の規程に沿って任命権者が判断するのが基本です。主治医の診断書を提出すれば本人だけで自由に復職日を決められるとは限りません。
地方公務員の休暇・休職まとめ


地方公務員が仕事を休む制度は、「有給休暇があるかどうか」だけでは判断できません。
短期間なら年次有給休暇や特別休暇、病気やけがなら病気休暇、育児なら育児休業、長期療養が必要になれば病気休職というように、状況によって確認する制度が変わります。
- 年休は常勤職員で年20日の自治体が多いが職員区分によって異なる
- 特別休暇は種類・日数・給与の扱いが自治体ごとに異なる
- 病気休暇と病気休職は別の制度
- 病気休暇90日や休職3年は全国一律ではない
- 休職中の給与80%も支給期間を含め自治体差がある
- 診断書の提出条件も所属自治体の規程を確認する
- 長期療養では給与と共済組合の給付を分けて確認する
- 復職は医師の意見などを踏まえて任命権者が判断する
私自身も体調を崩したとき、最初から制度を理解して行動できたわけではありませんでした。
「年休で少し休めばいい」と思っていたところから、相談、病院の受診、診断書の提出、病気休暇へと進み、その後約3か月休んで職場に戻りました。
だからこそ、体調がつらいときに一人で制度まで判断しようとしなくてもいいと思っています。
まずは自分の状況を相談し、どの制度が使えるのかを確認する。そのうえで、所属自治体の条例・規則や人事担当から正確な内容を確認してください。



