「れいわ新選組は、最近よく聞くけど、具体的にどんな実績があるんだろう?」 「他の政党と何が違うのか、今ひとつわからない」
このように、れいわ新選組に関心を持ちつつも、その実態について詳しく知りたいと考えている方は少なくないでしょう。れいわ新選組は、そのユニークな政策や活動で注目を集めています。
この記事では、れいわ新選組の実績について、国会での具体的な活動から、その背景にある理念や特徴までを網羅的に解説します。
れいわ新選組がなぜ人気なのか、活動を支える資金源はどうなっているのか、そして支持者と直接対話を行うおしゃべり会とは何か、といった多角的な視点から、れいわ新選組の全体像を明らかにしていきます。
- れいわ新選組の成り立ちや政治的立ち位置などの基本情報
- 国会での法案修正や政策提案といった具体的な実績
- 議席数の推移や支持層の分析からわかる影響力と人気の理由
- 独自の資金源やおしゃべり会など他党にはない活動の特色
れいわ新選組の実績を支える基盤と特徴
- なぜ「れいわ」とつくのか?
- 何党に属していますか?
- れいわ新選組の活動を支える資金源
- なぜ人気?その魅力と支持層を分析
- れいわ名物「おしゃべり会」がもたらすものとは
なぜ「れいわ」とつくのか?

れいわ新選組の党名には、新しい時代の幕開けと共に、既存の政治に挑戦する強い意志が込められています。この名称は、多くの人が考える以上に、党の理念そのものを象徴しています。
党名の「れいわ」は、2019年4月1日に発表された新元号「令和」に由来します。山本太郎代表は、時代の転換点に「新しい選択肢」を示す決意を込めて、この言葉を選びました。また、漢字ではなくひらがな表記にしたのは、誰もが読みやすく、親しみやすい党名にしたいという意図があったからです。
さらに、「新選組」という言葉は、幕末に既存の秩序に挑んだ武士団に由来します。これは、現代の政治においても、既得権益や旧来の体制に立ち向かい、国民のために新しい社会を築こうとする党の姿勢を表現するものです。したがって、この党名は単なる言葉の組み合わせではなく、党が目指す政治のあり方と設立の原点を明確に示していると考えられます。
何党に属していますか?

れいわ新選組は、既存の政党分類である「保守」や「リベラル」といった枠組みに簡単には当てはまらない、独自の政治的立ち位置を築いています。一般的には「左派ポピュリズム」と位置づけられることが多いですが、その実態はより複雑です。
経済政策においては、消費税廃止や積極財政による「大きな政府」を志向しており、これは伝統的な左派政党の考え方に近いものがあります。しかし、れいわ新選組は、立憲民主党や共産党といった既存の左派政党とも一線を画し、「野党のなれ合い」を批判するなど、独立したスタンスを強調しています。
主要政党との政策スタンス比較
政党名 | 経済政策 | 社会政策 | 立ち位置(一般的分類) |
自民党 | 小さな政府志向 | 保守 | 右派 |
立憲民主党 | 分配重視 | リベラル | 左派 |
れいわ新選組 | 大きな政府志向 | リベラル | 左派ポピュリズム |
日本共産党 | 大きな政府志向 | リベラル | 左派 |
日本維新の会 | 新自由主義 | 保守・改革 | 中道右派 |
近年では、かつて協力関係にあった他の野党とも距離を置き、独自路線を強める傾向が見られます。山本代表自身も「左派リベラル政党というよりもフリーな政党」と説明しており、単純な左右の軸では測れない新しい政治勢力であると理解するのが適切でしょう。
れいわ新選組の活動を支える資金源

れいわ新選組の活動は、政党助成金に大きく依存する他の多くの政党とは対照的に、個人からの寄付を中心とした極めてユニークな資金源によって支えられています。これは、党の独立性とクリーンなイメージを象徴する重要な特徴です。
その理由は、れいわ新選組が「特定の企業や団体に忖度せず、市民の意思によって運営される政党」を目指しているからです。
設立当初からクラウドファンディングを積極的に活用し、2019年の参院選では、わずかな期間で4億円を超える寄付を集めたことは大きな話題となりました。また、全国の街頭演説で直接寄付を募る「投げ銭」という手法も、支持者との一体感を醸成する独特な文化となっています。
なぜ人気?その魅力と支持層を分析

れいわ新選組が人気を集める背景には、生活に直結した分かりやすい政策の提示と、既存の政治に対する不満や不安の受け皿となっている点が挙げられます。特に、社会的に弱い立場にある人々の「生きづらさ」に寄り添う姿勢が、多くの共感を呼んでいます。
政策面では、「消費税廃止」や「全国民への現金給付」など、有権者の生活に直接的な影響を与える大胆な提案が特徴です。これらが、経済的に困難を抱える層や、現状の社会保障に満足できない人々の心を強く捉えています。
また、支持層の中心は30代から40代の現役世代や都市部の住民であることが、各種調査から明らかになっています。SNSやYouTubeを駆使した情報発信力も高く、これまで政治に無関心だった若年層にも支持が浸透しつつあります。
重度障がい者や非正規労働者など、多様な背景を持つ当事者を候補者として擁立する戦略も、党の理念を体現するものとして評価されています。
れいわ名物「おしゃべり会」がもたらすものとは

れいわ新選組が全国各地で開催する「おしゃべり会」は、単なる演説会ではなく、市民一人ひとりが主役となり、議員と直接対話する草の根民主主義を実践する場です。この活動は、党の政策形成において重要な役割を果たしています。
この会の最大の特徴は、参加者がマイクを持って自由に質問や意見を述べられる双方向性にあります。山本代表や所属議員は、それらの声に真摯に耳を傾け、その場で回答します。これにより、政治が「自分ごと」であるという当事者意識が参加者に芽生えるのです。
さらに、おしゃべり会で出た声は、決してその場で終わりません。介護現場の処遇改善やインボイス制度への反対意見など、現場の切実な声は党内で共有・検討され、実際の国会質疑や政策提言に反映されます。
このように、おしゃべり会は、市民のリアルな声を吸い上げ、政策にリアリティと説得力を持たせるための重要なプロセスとして機能しているのです。
れいわ新選組の具体的な実績と影響力の拡大
- れいわ新選組の議席数、その推移と影響力
- 国会のバリアフリー化を推進した実績
- 政治資金規正法改正における影響力
- 国会で積み上げた具体的な実績
- れいわ新選組の実績と高まる期待(まとめ)
れいわ新選組の議席数、その推移と影響力

れいわ新選組は、2019年の結党以来、国政選挙のたびに議席数を着実に増やし、国会における存在感を着実に高めてきました。この党勢拡大が、政策実現に向けた影響力の源泉となっています。
国政選挙における獲得議席数の推移
年・選挙名 | 獲得議席数 | 備考 |
2019年 参院選 | 2議席 | 特定枠で重度障がい者2名が当選 |
2021年 衆院選 | 3議席 | 結党後初の衆院選で議席獲得 |
2022年 参院選 | 5議席 | 参院で代表質問権を獲得 |
2024年 衆院選 | 9議席 | 野党第4党に躍進 |
れいわの躍進は、特に比例代表での得票増に支えられています。これは、既存政党に不満を持つ無党派層の支持を広く集めていることの証拠です。議席増に伴い、参議院では首相に直接質問できる「代表質問権」を獲得しました。
また、2024年の衆院選後には与党が過半数を割り込む「少数与党」状態となり、法案の採決においてれいわ新選組がキャスティングボートを握る場面も出てきました。
ただし、少数政党であることに変わりはなく、単独での法案成立は困難です。今後は、小選挙区での地盤強化や、他党との連携のあり方が課題となります。
国会のバリアフリー化を推進した実績

れいわ新選組が結党初期に成し遂げた最も象徴的な実績の一つが、国会議事堂のバリアフリー化の推進です。これは、党が掲げる「すべての人が尊厳を持って生きられる社会」という理念を、国会の場において具体的に示した出来事でした。
この改革の直接的なきっかけは、2019年の参議院選挙で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者である舩後靖彦氏と、重度障がい者の木村英子氏が当選したことです。
議員として活動するために、議事堂内の物理的な障壁を取り除くことが急務となり、スロープの設置や大型エレベーターへの改修などが迅速に進められました。
この実績は、単なる施設の改修に留まりません。これまで政治の中心から遠ざけられてきた障がい当事者が国会の中枢で活動できる環境を整えたことは、日本の政治における多様性と社会的包摂の重要性を社会全体に問いかける大きな一歩となりました。
れいわ新選組の存在がなければ、この変化はこれほど早くは実現しなかったと考えられます。
政治資金規正法改正における影響力

2024年、自民党の派閥による裏金問題を受けて行われた政治資金規正法の改正審議において、れいわ新選組は少数政党ながらも大きな影響力を発揮しました。この出来事は、国会の力学次第で、議席数以上の存在感を示すことができるという好例です。
国会審議では、与野党の勢力が拮抗し、れいわ新選組の数議席が法案の行方を左右する「キャスティングボート」を握る状況が生まれました。れいわは、この機を捉え、「企業・団体献金の禁止」や「政策活動費の廃止」などを強く主張しています。また、裏金問題の真相究明のため、関係者の証人喚問を粘り強く要求し続けました。
最終的に、れいわの賛成を得るために、与党側が一定の譲歩を迫られる場面も見られました。この一連の動きは、れいわ新選組が単なる批判勢力ではなく、国会審議において具体的な影響を及ぼしうる交渉力を持ったプレーヤーであることを示しました。
国会で積み上げた具体的な実績

前述のバリアフリー化や政治資金問題での活躍に加え、れいわ新選組は、国会質疑や政策提案を通じて、多方面で具体的な実績を積み重ねています。これらは、党の独自性と政策実現への強い意志を示すものです。
一つの例として、政府の補正予算案に対し、れいわは内容を全面的に書き換える独自の修正案を提出しました。これは、単なる反対ではなく、具体的な対案を示すことで、政府・与党の政策の問題点を浮き彫りにし、議論を活性化させる狙いがあります。
また、安全保障関連法案の審議では、国民のプライバシー侵害の懸念などを指摘し、政府方針に警鐘を鳴らしました。
さらに、結党以来一貫して「消費税廃止」や「インフレ対策給付金」の必要性を訴え続け、物価高に苦しむ国民生活の支援を求める声を国会に届け続けています。
これらの活動は、れいわ新選組が国会において、独自の視点から政府をチェックし、政策論争に一石を投じる重要な役割を担っていることの証明です。
れいわ新選組の実績と高まる期待(まとめ)
ここまで、れいわ新選組の実績について、その背景にある理念や特徴から、国会での具体的な活動までを多角的に解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- れいわの党名は新時代の幕開けと既存政治への挑戦を象徴
- 政治的立ち位置は左派ポピュリズムとされつつも独自の路線を貫く
- 経済政策では大きな政府を志向し他の野党とは一線を画す
- 活動資金は個人寄付が中心で政党助成金への依存度が極めて低い
- クラウドファンディングや街頭での寄付が資金源の核となっている
- 人気を支えるのは生活に根差した分かりやすい政策と共感性
- 主な支持層は30代から40代の現役世代や都市部住民
- 市民の声を政策に反映させる「おしゃべり会」を全国で開催
- 国政選挙ごとに議席数を着実に増やし国会での影響力を高めてきた
- 重度障がい者議員の誕生を機に国会のバリアフリー化を推進した
- 政治資金問題ではキャスティングボートを握り法案審議に影響を与えた
- 消費税廃止やインフレ給付金など独自の経済政策を粘り強く提案
- 少数政党ながら国会論戦を活性化させる役割を担っている
- 今後の課題は政策実現力のさらなる向上と小選挙区での地盤強化
- れいわ新選組の動向は日本政治の多様性を占う上で注目される
れいわ新選組は、多くの課題を抱えながらも、着実に実績を積み重ね、国会内で無視できない存在となりつつあります。今後の活動が、日本政治にどのような変化をもたらすのか、引き続きその動向から目が離せません。
