会計年度任用職員を辞めたいときは?任期満了・途中退職の違いと確認点

会計年度任用職員を辞めたいときは?任期満了・途中退職の違いと確認点

「来年度も続けますか」と聞かれて、返事に迷っている。あるいは、まだ任期が残っているのに、今の職場へ行くのがつらい。会計年度任用職員を辞めたいと思っても、何から考えればいいのか分からないことがありますよね。

まず確かめたいのは、今の任期を終えて辞めたいのか、任期の途中で辞めたいのかということです。来年度は働かないつもりでも、今の任期は最後まで働く場合があります。この違いで、勤務先に聞く内容が変わります。

この記事では、退職を伝えるときの確認事項や、年休、体調、退職後の生活について順番に整理します。まだ辞めると決めていなくても大丈夫です。まずは自分に当てはまるところから読んでみてください。

なお、体調が悪く、今すぐ出勤すること自体が難しい場合は、退職の結論を急ぐ前に休養や医療機関への相談を優先してください。勤務先には、退職の手続きとあわせて、当面の勤務や休暇についても相談できます。

目次

まずは「いつ辞めたいか」を整理する

まずは「いつ辞めたいか」を整理する

会計年度任用職員の退職を考えるときは、次の3つを分けると整理しやすくなります。

自分の状況退職のタイミングまず確認すること
任期満了で辞める今の任期の終わりまで働く任期満了日と、そのときに必要な手続き
翌年度の任用を希望しない今の任期は終えるが、来年度は働かない意向を伝える方法・期限・相手
任期の途中で辞める今の任期が終わる前に退職したい申出期限・必要書類・退職日の決め方

会計年度任用職員の任期は、地方公務員法第22条の2に基づき、一会計年度を超えない範囲で定められます。ただし、全員の任期が「4月1日から翌年3月31日まで」とは限りません。まずは自分の任用通知や勤務条件通知書で、現在の任期の終わりを確認しましょう。

任期満了で辞める場合

今の任期を最後まで働くなら、任期満了による退職です。任期の途中で「○月○日付で辞めたい」と申し出る場合とは、分けて考えます。

例えば、北海道湧別町の規則では、会計年度任用職員は任期が満了した日に退職すると定めています。一方、任期満了前に自己都合で退職する場合は、退職願を提出して承認を受ける規定です。

これは湧別町の例です。自分の勤務先でも同じ書類が必要とは限りません。「任期満了で終える場合、私が提出する書類はありますか」と人事担当に聞くのが確実です。

来年度の任用を希望しない場合

「来年度の更新を断りたい」という人もいると思います。普段は「契約更新」と言うこともありますが、会計年度任用職員では、同じ年度内で短い任期を延ばす「任期の更新」と、翌年度の職に改めて任用されることを分けて考えます。湧別町の規則にも、同一年度内の任期更新と再度の任用に関する規定があります。

来年度は働かないと決めたら、勤務先の意向確認の案内を見て、誰に、いつまでに、どの方法で伝えるかを確かめましょう。面談で伝えるのか、書面で回答するのかは勤務先によって異なります。すでに翌年度の任用について案内や内定を受けている場合も、辞退の連絡方法を確認してください。

伝え方に迷うなら、まずは次のように聞いてみてもよいでしょう。

「現在の任期は満了まで勤務する予定ですが、翌年度の任用は希望していません。意思を伝える期限と、必要な手続きを教えてください」

細かな理由を最初からすべて話す必要はありません。まずは、今の任期をどうするかと、来年度の希望を分けて伝えることが大切です。

任期の途中で辞めたい場合

まだ任期が残っているけれど、続けるのが難しい。そんなときは、任期途中の退職について勤務先に確認します。

退職を申し出る期限は、自治体によって異なります。

例えば、静岡県吉田町の要綱では、自己都合で退職する場合、退職日の14日前までに退職願を提出することになっています。

一方、北海道湧別町の規則では、退職願の提出と承認が必要とされていますが、提出期限について具体的な日数は定められていません。

退職を希望する日があるなら、その日付を伝えたうえで、必要な手続きを聞きましょう。

「現在の任期は○月○日までですが、事情があり、○月○日付で退職を希望しています。申出の期限と必要な書類、今後の手続きを教えてください」

勤務を続けるのが難しい事情がある場合は、そのことも伝えてください。希望日を伝えるだけで手続きが終わるとは限らないため、正式な退職日がどう決まるかまで確認しましょう。

退職を伝える前に、期限と書類を確認しよう

退職を伝える前に、期限と書類を確認しよう

「辞めたい」と伝えるのは気が重いかもしれません。まだ話す準備ができていないなら、最初は手続きだけを尋ねても大丈夫です。

確認したいのは、次の5点です。

  • 現在の任期満了日
  • 翌年度の任用意向や途中退職を伝える期限
  • 意思を伝える相手と提出先
  • 退職願・退職届などの書類や指定様式の有無
  • 希望する退職日までの勤務・休暇の扱い

退職願や退職届が必要かどうかも、自治体や退職の状況によって異なります。

任期満了の場合と年度途中で退職する場合では、手続きが違うこともあるため、まずは勤務先の規則や案内を確認しましょう。指定の様式がある場合は、そちらを使用してください。

私も経験上、会計年度任用職員の任期満了に伴う退職手続きに関わったことがあります。そのときは職員課に手続きの流れを聞き、案内されたとおりに進めました。
自分の勤務先ではどうなっているのか。分からないことは、職員課などの担当部署に確認するのがいちばん確かだと思います。

1週間後や、できるだけ早く辞めたいときは?

「1週間後には辞めたい」「明日から出勤できそうにない」という状況では、通常の引継ぎを考える余裕もないと思います。

ただ、会計年度任用職員なら必ず1週間で辞められる、あるいは必ず即日退職できるとは言い切れません。勤務先の規則や手続き、本人の事情を確認する必要があります。

急いでいるときほど、連絡を先延ばしにせず、希望する退職日と勤務を続けるのが難しい状況を所属部署や人事担当に伝えてください。

体調が理由で出勤できない場合は、退職日までの勤務をどうするか、利用できる休暇があるかも一緒に相談しましょう。

年休が残っているなら、最終出勤日も考える

年休が残っているなら、最終出勤日も考える

退職日と、最後に職場へ行く日は同じとは限りません。退職日までに年次有給休暇(年休)を取る場合は、最終出勤日が前になることがあります。

会計年度任用職員にも年休の制度はありますが、付与日数は任期や勤務日数などによって変わります。まずは自分の残日数を確認しましょう。

例えば、湧別町の休暇規則は、年休を職員が請求する時季に与えることを基本とし、公務の正常な運営を妨げる場合には別の時季に変更できると定めています。退職が決まっただけで、残っている年休が使えなくなるわけではありません。

「退職日は○月○日、最後の出勤は○月○日頃にしたい。その間に年休を取りたい」と、日付を分けて相談すると予定を合わせやすくなります。年休は退職日より後には取れないため、残日数と勤務先の申請方法も確認してください。

体調がつらいときは、退職以外の相談もしてよい

体調がつらいときは、退職以外の相談もしてよい

職場のことを考えるだけで気持ちが重くなる。朝、どうしても体が動かない。そんな状態なら、「辞めるか、我慢して働くか」をすぐに決めなくてもよいと思います。

まずは医療機関への相談や休養を考えてください。勤務先に病気休暇などの制度があるなら、自分が対象になるか、休暇は有給か無給か、どのくらい利用できるかを人事担当に確認できます。会計年度任用職員の休暇の条件は、勤務先によって異なります。

加入している共済組合や健康保険の条件を満たす場合には、傷病手当金が関係することもあります。例えば地方職員共済組合の案内では、病気やけがで勤務できないことや、報酬の支給状況などが条件に関わります。

ただし、診断書があれば誰でも受け取れる給付ではありません。対象になるかは、自分の加入先に確認してください。

所属部署に話しづらい場合は、人事担当など別の相談先がないか探してみましょう。休みながら考えることも、退職を選ぶこともできます。体調がつらいときほど、一人で急いで結論を出さなくて大丈夫です。

辞めた後の収入と保険も、先に見通しておく

辞めた後の収入と保険も、先に見通しておく

退職を考えるとき、「その後の生活は大丈夫かな」と不安になるのは自然なことです。次の仕事を今すぐ決める必要はありませんが、当面の収入と保険は確認しておくと判断しやすくなります。

雇用保険の基本手当を受けられる?

任期満了で辞めれば、誰でも雇用保険の基本手当を受けられるわけではありません。雇用保険に加入していたか、必要な被保険者期間があるか、離職理由はどう扱われるかなどが関係します。

また、会計年度任用職員でも、退職手当などの制度との関係で雇用保険の適用対象外になる場合があります。フルタイムかパートタイムかという区分だけでは判断できません。自分の加入状況は勤務先の人事担当に確認しましょう。

雇用保険の対象外だった場合は、勤務先に「失業者の退職手当」の対象になるかも確認してみてください。制度の対象や条件は個別に確認が必要ですが、埼玉県の案内では、雇用保険が適用されない退職者向けの制度として説明されています。

病気やけがを理由に退職した場合、ハローワークで「特定理由離職者」に当たると判断される可能性もあります。ただし、診断書を出せば自動的に認められるわけではありません。離職理由は、本人と勤務先の説明や資料を踏まえてハローワークが判断します。

そして、基本手当には「働く意思があり、いつでも就職できる状態」という条件があります。病気などですぐに働けない場合は、退職後すぐに基本手当を受け取れるとは限りません。

30日以上続けて働けないときは、条件を満たせば受給期間を延長できる制度があります。自分の場合の手続きはハローワークに相談してください。

健康保険と年金はどうする?

退職後の健康保険は、国民健康保険に入る場合だけではありません。次の勤務先の保険に入る、家族の健康保険の被扶養者になる、条件を満たして今の保険を任意継続する、といった選択肢があります。

協会けんぽの案内でも、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険を退職後の選択肢として示しています。ただし、これは協会けんぽに加入している人向けの案内です。自分の加入先で任意継続ができるか、申出期限はいつかを確認してください。

年金も、退職後の働き方によって手続きが変わります。20歳以上60歳未満で、退職後すぐに厚生年金へ加入しない人は、国民年金の第1号または第3号被保険者になる場合があります。日本年金機構の案内を確認し、分からなければ市区町村の年金担当窓口などに相談しましょう。

退職日が決まる前でも、今どの保険に加入しているか、退職後に収入が途切れる期間はどのくらいかを書き出しておくと、必要な問い合わせが見えてきます。

次の働き方は、少しずつ考えればいい

次の働き方は、少しずつ考えればいい

人間関係がつらいなら、別の部署や自治体で働くことを考える人もいるでしょう。正職員を目指したい人もいれば、民間の仕事に進みたい人もいます。もちろん、職場を変えれば必ず悩みが解決するわけではありませんし、今は仕事探しより休養が必要な場合もあります。

私なら、「今の仕事の何がつらいのか」「次は何を変えたいのか」を分けて考えます。そのうえで進路を比べたい方は、会計年度任用職員を辞める前に考えたい3つの進路も参考にしてください。

自治体の正職員に関心がある方は、会計年度任用職員から正職員になるには?で採用の考え方を詳しく紹介しています。

よくある質問

よくある質問
Q1.任期満了でも退職届は必要ですか?

A. 任期満了の場合、退職届が必要かどうかは自治体によって異なります。提出が必要な書類については、勤務先の人事担当に確認しておきましょう。

Q2.翌年度の任用を希望しないと、今の任期も途中で終わりますか?

A.翌年度の任用を希望しないことと、現在の任期途中で退職することは別です。今の任期は満了まで働くつもりなら、その予定を勤務先に明確に伝えましょう。

Q3.任期満了なら失業保険をもらえますか?

A.任期満了で退職した場合でも、失業保険を受け取れるとは限りません。雇用保険に加入していた期間や退職理由、現在働ける状態かどうかなどによって変わります。受給できるかどうかは、ハローワークで確認しましょう。

まとめ|まずは任期を見て、必要なことから確認しよう

まとめ|まずは任期を見て、必要なことから確認しよう

会計年度任用職員を辞めたいと思ったら、まずは任用通知で今の任期を確認してください。そのうえで、任期満了まで働くのか、来年度は働かないのか、任期の途中で辞めたいのかを整理します。

次に、勤務先へ意思を伝える期限と方法、必要な書類、年休や休暇の扱いを確認しましょう。退職後の収入や保険も、分かるところから見通しておけば十分です。

体調がつらいなら、休養や相談を先に考えても構いません。今すべてを決める必要はありません。自分の状況に合う次の一歩を選んでください。

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